ロスト・マネー 偽りの報酬


『ロスト・マネー 偽りの報酬』7.3先行デジタル配信/7.19ブルーレイ&DVDリリース

コレのサンプルを見てました。

原題は'Widows'。「第一容疑者」シリーズで知られるリンダ・ラ・プラントが脚本を書いた1983年放映の英BBC製の同名ミニシリーズを、「それでも夜は明ける」のスティーヴ・マックィーンが「ゴーン・ガール」のギリアン・フリンと共に脚色、マックィーンの演出でリメイク。一時は「妻たちの落とし前」という邦題も決まっていて、劇場公開予定だったクライムサスペンスです。

この時点で相当ですが、キャストも物凄い。ヴィオラ・デイヴィスミシェル・ロドリゲスエリザベス・デビッキに「ホテル・エルロワイヤル」のシンシア・エリヴォ。リーアム・ニーソンジョン・バーンサル、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダニエル・カルーヤルーカス・ハース、ギャレット・ディラハント、ジャッキー・ウィーヴァー。更にはコリン・ファレル、そしてロバート・デュヴァルという、書いても書いても書ききれない超々豪華キャスト。

シカゴ。名うてのベテラン、ハリー率いる凄腕強盗団。組織のボスで市会議員への鞍替えを狙うジャマールから200万ドルもの大金を強奪するが、SWAT部隊の急襲に遭い、現金もろとも炎上、死んでしまう。一方、残された未亡人ヴェロニカは悲しむ間も無く、ジャマールから一ヶ月以内に金を返せと脅されるのだった。当ての無いヴェロニカだったが、ハリーの遺品からこれまでの犯行と次の500万ドル強奪を狙う犯罪計画が記されたノートを見つけて…。

これまで全く面識の無かったハリーの部下の未亡人を集め、計画を実行しようとするヒロインだったが…という展開。

で、何故こんな犯罪モノをマックィーンが?と見る前から違和感があったのですが、実際、この手のジャンルを撮り慣れた監督ならパパっと済ませちゃいそうな、主要登場人物の紹介を異様なまでにバカ丁寧に描いていく前半戦に。

まあ、おかげで、未亡人たちの喪失感がじんわり伝わってくるし、彼女たちだけでなく、コリン・ファレル演じる二世議員ダニエル・カルーヤ演じるボスの弟まで、今の現実から抜け出そうともがいてる様子が見えてくる。そして、どう考えても無謀な犯罪計画にもリアリティが。

なんて事を考えながら見ていたら、中盤過ぎて強烈なフックが!

ま、最後まで見ても、やはり何故この題材をマックィーンが?という疑念は解けませんでしたが、見応えは充分な作品ではありました。現代アメリカの社会問題も散りばめられていますし。

それにしても、エリザベス・デビッキのスタイルは異様だったなあw。

第一容疑者 コンプリートDVD-BOX

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