ワルシャワ、二つの顔を持つ男 - ながら見日記・外伝

コレのサンプルを見てました。

原題は'Jack Strong'。冷戦下のポーランドで実際に起きたスパイ事件を映画化したポリティカルサスペンスです。主演は「ダ・ヴィンチ・プロジェクト」「白昼夢に抱かれる女」のマルチン・ドロチンスキー（スゴい名前！）。パトリック・ウィルソン、「カティンの森」「バンディット」のマヤ・オスタシェフスカが共演です。監督・脚本も「カティンの森」の脚本家、ヴワディスワフ・パシコフスキ。

１９６８年秋。ワルシャワ条約機構からの依頼でNATOに対する作戦を立案した事で、自国がNATOに対するソ連の盾と化している状況を知ったポーランド軍のククリンスキー大佐。政府に反発した彼は、独断でCIAに接触、対NATOの極秘文書を流し始めて…。

主人公のリズサルト・ククリンスキーはこんな人です。

見た感じ、将軍からも信頼されていたエリート将校が青クサい理想論でこんな大事件を起こしたように思えるんですが、その結果？、長男は非行に走るし、奥さんはしょっちゅうコソコソしてる旦那の浮気を疑うし。スパイものと言っても、そこは実録モノ。非常にリアル。

そして、余りにもスゴい情報ばかり漏洩させるもんだから、早い段階からソ連に目をつけられ、そうこうしてるうちにたどり着くクライマックスは、かなりスリリングでした。

垢抜けない部分もあるけど、この辺の時代背景がお好きな方は必見の力作でした。

あと、今回見たサンプル版の日本語字幕では、主人公の名前 Ryszard をリチャードとしていたんだけど、それだと「THE ICEMAN」のモデルになったスーパー殺し屋と同姓同名だよ！